シンポジウム

武蔵野市の「小中一貫校」を考えよう

シンポジウムを終えて

 お礼


 7月18日(土)、武蔵野スイングホールで開催された「武蔵野市の『小中一貫校』を考えよう~子どもたちの未来は子どもたちのために~」は、保護者・市民・教育関係者など80名以上の参加がありました。
 とりくみにご協力くださった多くの皆様に心からお礼申し上げます。
 また、武蔵野市教育委員会宮崎活志教育長様から「当日のご盛会を心からお祈りしております」とのメッセージをいただきました。
 当日は、初めに主催者から、武蔵野市教育委員会が提起している「小中一貫教育」についての経過と、この問題について市民の視点からも考えていきたいことからこの会を企画したこと、研究者や他の区市での経験などの話を聞き、肯定的な面・否定的な面を含め、多面的な意見交換を行いたいことなど、問題提起を行いました。
 トークセッションでは、品川区と三鷹市の状況がそれぞれ話されました。
 基調講演の山本由美先生(和光大学)からは「小中一貫教育を検証する」をテーマに、武蔵野市で起きている問題の分析や課題、各地で進められている小中一貫校の問題点について丁寧に話されました。また、朝日新聞社のアンケート結果では「小中一貫校の導入理由は『統廃合が1位』、発達心理学の立場から子どもを対象に行った「小中一貫校と普通の小・中学校を比較した大規模アンケート調査結果」では普通の小・中学校の方が学校適応感や精神的健康、コンピテンスなど多くの指標にポジティブな結果が出ている等、紹介してくださいました。また、国立教育政策研究所が2014年に発表した「『中一ギャップ』の真実」では、中一ギャップについて科学的根拠がないこと、子どもの発達にとって小中一貫教育は教育的効果が検証されていないことなど、驚く話がされました。
 最後に、山本先生は「地域が子どもを守る」、子どもの安定した感情の成長・発達に「原風景」が持つ意味として、小学校が在ることが大事と話されました。
 休憩時間中に質問用紙を回収し、9件の質問が寄せられ、山本先生や品川の方それぞれに回答していただきました。武蔵野市についても発言がありました。
 参加者意見交流では10名以上の方から発言があり、疑問点や問題点、また参加者の教育関係者から小中一貫校の実態が話され、保護者からは「(市教委の)進め方に問題があると思っている。この問題を広めていかないといけない」という意見が出されました。
 最後に、主催者から「今日がスタート。武蔵野の子どもたちにより良い教育をしていくために、みんなの願いを拡げていきましょう」と提起して、本会を終了しました。

  ※当日の参加者アンケートは52名の方から寄せられました。

  今後の運動の参考にさせていただきます。

 

 これからも「小中一貫校」を考える会を進めていきます。
 皆様のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


2016年7月25日
「小中一貫校」を考える会